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Seasons Greetings

先月のHSS便りは、忘れられがちな「父の日」の話でした。私の父は読書が好きなので、今年は手作りのブックカバーを贈りました。喜んでもらえたようで良かったです。

 

本といえば先日、ウナギにまつわる一冊の小説を読みました。ウナギの生態の解明に挑んだ科学者たちのエピソードと、筆者の個人的なウナギ釣りの思い出話が交錯する、一風変わった物語です。

 

ウナギは古くから食材として親しまれていた一方、生まれる場所や生態については長い間謎とされていました。現在では、ウナギは海で生まれ、川や湖などの淡水域で成長し、再び海へ降りて産卵する降河回遊魚であることが知られています。

 

ニホンウナギは、グアムの西側にある西マリアナ海嶺で生まれるそうです。幼生は生まれて間もなく旅をはじめ、北赤道海流に乗って西へ、さらに黒潮に乗って北へと移動します。その間に少しずつ変態を繰り返し、やがて成魚が日本の河川で見られるようになります。

 

淡水域で5~15年ほど過ごした後、成熟が始まると最後の変態を遂げ、再び故郷の西マリアナ海嶺へ向かい、産卵します。サケも同じく海と川を行き来する魚ですが、生態は真逆で、海で育ち川へ遡って産卵する遡河回遊魚として知られます。

 

ウナギはなぜ数千キロもの長い旅をするのか、また、なぜ自分の行くべき道を知っているのか。作中で繰り返し登場するこの問いかけは、生態学の課題にとどまらず、わたしたちが抱える人生への問いを想起させます。何を目指し、どこへ向かうのか?

 

今年の7月28日は、土用の丑の日。ウナギはビタミンが豊富で栄養価の高い食べ物としても知られます。その不思議な生態に思いを馳せながら、スタミナ満点のウナギを食べて、夏を乗り切りましょう。

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